ムダを省き効果を最大にする Webディレクションの手法80
「WEBサイトを活用する」
という言葉の持つ背景が、今は非常に多岐にわたっています。
ただWEBサイトを持つだけでは何の意味も効果もありませんので、WEBサイトを活用するための方法や戦略をシッカリと構築して、その計画通りに進める事が重要です。
その事の基礎を学ぶ事が出来る一冊が「ムダを省き効果を最大にする Webディレクションの手法80」で、その内容を簡単にまとめました。
ムダを省き効果を最大にする Webディレクションの手法80 レビュー
まずお客様ありき
WEBサイトを作成する時に陥りやすい発想に「WEBサイトは運営者のものである」というモノがあります。
確かに所有者かもしれませんが、ビジネスに活用するサイトの場合、それは悪い方向へしか作用しません。
なぜなら、競合他社のサイトが乱立する中「このサイトは良いサイトだ!」と思って頂けるかどうかは、サイトの内容がお客様の事を考えているかどうかですので。
そして、その事を念頭に、常にお客様の思いを知るための仕組みやツールを導入しておく必要がある。そのうち最も大切なのが"アクセス解析ツール"です。
ターゲットの絞り込みも重要。
どのターゲットに絞り込んだサイトにするのかを判断し、そのターゲットの思考パターンに合わせたサイト作りを心掛けないと、思わぬ所との競争に巻き込まれたり、強みを発揮できなかったり、お客様の満足を得られない。
環境と自社の強みのギャップに注意する
自社の強みをお客様が必要とされているため商売が成立する。
ただ、その強みは環境や状況により左右するので、その環境の変化を意識し、また強みを生かし続けるための方向性も常に気を配らなくてはいけない。
その上で役立つのが以下の分析手法と戦略手法です。
- 3C分析
- SWOT分析
- ランチェスター戦略
目標とする数値を設定する
アクセス解析データから、運営を開始したサイトの現状を把握しながら目標の達成に必要なアクションや改善点、磨くべきサイトの強みを浮き彫りにする。
何よりも重要なのが、目標の数値を設定する事。
無理なく可能な範囲での目標数値を設定する事が大切。
例えば、コンバージョン数(率)。
何アクセスのうち何件(何パーセント)が目標とするアクション(資料請求・お申込み 等)に到達したかを計測する。目標数値を立てているなら、その差異を把握する。
そのデータをもとに、どこを改善するべきか、また、どの程度のアクセス数があれば目標が達成できるのか、という細部の数値目標も設定する。
SEOは自前で出来る事の工夫がポイント
検索結果の上位表示を実現するための技術、SEO。
サイト運営に関する用語の中で最も認知度の高い言葉だと思います。
このSEOのポイントは、関連性のあるリンクの獲得と、ページ内の最適化です。
狙っているキーワードでのリンクを貰えていない事にはSEO効果が期待できず、またページをある程度細分化する事がロングテールのキーワードでのSEOには重要です。
と言葉で簡単に説明しても実現するのが難しいのがSEO。
そこで、自前で関連サイトを立ち上げて、そこからリンクを貼るという手法や各ページの内容を精査する事も大切です。
SEM成功のポイントは一貫性とテスト
ネット広告を活用した販促活動SEM。
費用をかけますので赤字になっては元も子もありませんが、そのためのポイントは一貫性。
広告とサイト内容・ページ内容に一貫性がある事が重要なポイントです。
広告で飛ばしたページで、あれもこれもと説明してしまうと、知りたい情報とマッチしないと判断した訪問者が他サイトへ移動してしまうためです。
また、1つのページで効果を測定するのではなく、何パターンもページを作り、どのページが反応が良いのかを計測しながら、良いものを残していくのも費用対効果を高める大切な手法です。
アフィリエイトはアフィリエイターとの連携がポイント
成果報酬型の広告、アフィリエイト。
成果があがらない限り販促費が発生しませんので費用対効果の高い広告として知られていますが、すべての広告主が潤っているわけではありません。
中には採算割れをしている広告主もいます。
その違いは、アフィリエイターとの関係をシッカリ構築できているかどうかの違い。
情報を与えなければアフィリエイターも良い販促ができないという事をシッカリと認識する事が大切です。
コンバージョン率のアップは"違い"を見抜く目
成約率(コンバージョン率)の向上がサイト運営の永遠のテーマ。
コンバージョン率をアップさせるためにはどうすれば良いのかに日々頭を悩ませる事になります。
コンバージョン率を向上させたい時に一番思いを至らせるのがフォームページ(お申込みページ)の見直しですが、実は、この一歩手前の流れが止まっているのが本当の課題。
成約した人と、成約していない人が見たページの違いにヒントが隠されているのがほとんど。
お客様との関係性構築はメルマガが一番
メールマガジンはお客様とのコミュニケーションを図る上で大切なツール。
上手に使えるかどうかがサイト運営の成否を分けている事が多い。
大切なのは思いを載せたメールマガジンを発行する事ではありますが、テクニカルな部分では件名とレイアウト。
興味を惹きつけて見やすいメールマガジンを発行しているかどうかを見直せば、意外と多くの発見があります。
書籍の後半は、個人的には大手の会社が取り組むべきマーケティング手法などが多く出てましたので、敢えて割愛させていただきました。
予算に余裕がある会社が取り組むと効果があると思いますので、興味があるようでしたら、是非一度手に取ってみられてはと思います。
話を少し戻しまして・・・。
「サイトをこれから初めて持つんです」という方より、サイトを持ってみたけどあまり良い成果が出なかったという方が読むと非常にタメになると思います。
サイト運営につまづいた時、どこを改善すれば良いのかが分からないため、あれもこれもが原因に見えてきて、結局どうすれば良いのかわからなくなるというケースが多いと思います。
ただ、落ち着いて、この書籍に書かれているような事を一つ一つ見直していけば意外とシンプルな問題点が見つかったりするものです。
今、そのような事で悩んでおられるなら是非お読みになられる事をオススメします!!
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